S02. Structural Analysis Model
概要
構造解析用の中心線モデルを生成するコンポーネントです。 柱・梁は中心線(Line)、壁・床は中心面(Surface)として出力します。
機能
- 柱の中心線(鉛直線)を生成
- 間柱の中心線(鉛直線)を生成
- 梁の中心線(水平線)を生成(大梁・小梁・孫梁・片持ち梁)
- 壁の中心面(厚みなし)を生成
- 床の中心面(厚みなし)を生成
- ブレースの中心線を生成
- 梁荷重シンボル(点荷重・線荷重の矢印)を生成
- 基礎・杭の表示専用シンボルを生成(v5.11.0〜。拘束・バネ等の解析的意味は持たない)
- Rhino ドキュメントへの同期(Sync)機能
Is_Void = trueの部材は生成をスキップ(v5.7.0〜)- 解析節点が交点移動(
Grid_Nodes)に自動追随(v5.9.0〜) - Pro版のみ制限なし(Free版は各カテゴリ50要素制限)
入力パラメータ
| パラメータ名 | 型 | デフォルト | 説明 |
|---|---|---|---|
| Data | Generic | - | BuildingDataオブジェクト |
| Sync | Boolean | false | 解析モデルをRhinoドキュメントに同期 |
出力パラメータ
| パラメータ名 | 型 | 説明 |
|---|---|---|
| ColumnLines | Line List | 柱の中心線(鉛直) |
| PostLines | Line List | 間柱の中心線(鉛直) |
| BeamLines | Line List | 梁の中心線(水平) |
| WallSurfaces | Surface List | 壁の中心面(厚みなし) |
| SlabSurfaces | Surface List | 床の中心面(厚みなし) |
| BraceLines | Line List | ブレースの中心線(対角) |
| PointLoadSymbols | Curve List | 梁の点荷重シンボル(矢印) |
| LineLoadSymbols | Curve List | 梁の線荷重シンボル(矢印帯) |
| Info | Text | 生成情報 |
| FoundationSymbols | Curve List | 基礎シンボル(独立・布・マット基礎の外形。表示専用 — v5.11.0〜) |
| PileSymbols | Curve List | 杭シンボル(杭頭円+杭軸線。表示専用 — v5.11.0〜) |
FoundationSymbols / PileSymbols は既存ピンの後(末尾)に追加されているため、既存の .gh 定義の結線は変わらない。
使用方法
基本的な使い方
- Dataパラメータに BuildingDataオブジェクトを接続
- 自動的に中心線モデルが生成される
- 各出力を構造解析ソフトに渡す
モデルの特徴
柱(ColumnLines)
- 形状: 鉛直線(Line)
- 位置: グリッド交点の中心(
Grid_Nodesの移動交点に追随。v5.9.0〜) - オフセット: 部材の Offset_X/Y は無視(解析節点は動かない)
- 高さ: レベルデータから自動計算
間柱(PostLines)
- 形状: 鉛直線(Line)
- 位置: グリッド交点 + Position_X/Y
梁(BeamLines)
- 形状: 水平線(Line)
- 位置: グリッド線に沿った中心線
- オフセット: 無視
- 種類: 大梁・小梁・孫梁・片持ち梁すべて含む
壁(WallSurfaces)
- 形状: 平面(Surface、厚みなし)
- 位置: 中央面
- 厚さ: 無視(構造解析では線材または板要素として扱う)
床(SlabSurfaces)
- 形状: 平面(Surface、厚みなし)
- 位置: 中央面
- 厚さ: 無視
ブレース(BraceLines)
- 形状: 対角線(Line)
- 位置: グリッド交点間
- 断面: 線材として扱う
Info出力の例
Pro版
Structural Model Generation Completed
======================================
Columns: 48 lines
Posts: 4 lines
Beams: 172 lines (Main: 72, Secondary: 92, Tertiary: 4, Cantilever: 4)
Walls: 24 surfaces
Slabs: 24 surfaces (Regular: 20, Cantilever: 4)
Braces: 8 lines
--------------------------------------
Total: 280 elementsFree版
Free plan: Structural Analysis Model limited to 50 items per category.
Showing 50 of 120 column centerlines.
Showing 50 of 172 beam centerlines.
Upgrade to Pro for full structural analysis model.交点移動と部材オフセットの違い(v5.9.0〜)
| 機構 | 解析節点 | 用途 |
|---|---|---|
Grid_Nodes(交点移動) | 動く(解析節点が移動交点に追随) | 敷地境界なりの外周、折れ・斜め通り、交点単位の調整 |
Offset_X/Y(部材芯ずれ) | 動かない(従来どおり解析では無視) | 部材単独の芯ずれ(Physical のみ。V-OFF-3 で内部部材は警告) |
- 解析節点を動かしたい移動は
Grid_Nodesで表現してください。部材 Offset での代用は S02 が追随しないため禁止です - 同一の移動意図を複数の機構に二重に書かないでください(正典仕様書 §17.3)
ライセンス制限
Free版
- 制限: 各カテゴリ50要素まで
- 制限対象: 柱、梁、壁、床、ブレースすべて
- 用途: 機能確認、小規模プロジェクト
Pro版
- 制限なし: すべての要素を処理
- 用途: 実務での構造解析
構造解析ソフトへのエクスポート
対応ソフトウェア
このコンポーネントの出力は以下の構造解析ソフトウェアに接続できます:
- Karamba3D - Grasshopper内の構造解析プラグイン
- Robot Structural Analysis - Autodeskの構造解析ソフト
- SAP2000 - 汎用構造解析ソフト
- その他: 中心線モデルを受け入れる任意のソフト
Sync機能
断面名称などの情報を付与させています。
使用方法
- Syncパラメータをtrueに設定
- Rhinoドキュメントにレイヤー分けして保存される
レイヤー構造
MB_Str_AnalysisModel
├── Column
├── Post
├── Beam
├── Wall
├── Slab
└── BraceBuildModelとの違い
| 項目 | BuildModel (S01) | Structural Model (S02) |
|---|---|---|
| 柱 | 3Dボックス | 中心線 |
| 梁 | 3Dボックス | 天端レベル線分 |
| 壁 | 厚みあり | 中心面(厚みなし) |
| 床 | 厚みあり | 天端面(厚みなし) |
| 部材オフセット (Offset_X/Y) | 適用 | 無視(グリッド位置のみ) |
| 交点移動 (Grid_Nodes) | 追随 | 追随(解析節点が動く) |
| 用途 | 可視化、BIM | 構造解析 |
パフォーマンス
中心線モデルは3Dモデルより遥かに軽量です:
- 小規模: < 0.5秒
- 中規模: 0.5-2秒
- 大規模: 2-5秒
関連コンポーネント
- S01. Build Model - 3Dモデル生成
- S03. Generate Plans - 平面図生成
- I01. Excel Import - データの読み込み
- L01. License Manager - ライセンス管理
注意事項
- 部材オフセット(Offset_X, Offset_Y等)は無視される。解析節点を動かすには
Grid_Nodes(交点移動)を使う(v5.9.0〜) - 部材芯ではなく天端レベル線分を取得
- 基礎・杭シンボルは表示専用で、解析節点・拘束・バネは付与されない(v5.11.0〜)。解析ソフト側の支持条件は
Restraint_Code(柱・間柱)で指定する - 線荷重は Range が不正(
Range_End ≤ Range_Start)の場合シンボルを生成せず警告を表示する(v5.11.0〜。Comp_V01 Validatorで該当データを特定して修正すること) Is_Void = trueの部材は出力されない(v5.7.0〜)- 断面寸法は出力されない(構造解析ソフト側で設定)
- Free版では制限あり(Pro版推奨)
トラブルシューティング
Q: "Pro版にアップグレードしてください"と表示される
A: Free版では各カテゴリ50要素までです。L01. License Managerからライセンスを購入してください。
Q: 中心線の位置がBuildModelとずれている
A: 構造解析モデルは部材オフセット(Offset_X/Y)を無視します。グリッド交点(移動交点を含む)の座標のみ使用します。
Q: 断面寸法が出力されない
A: 線分モデルは位置情報のみです。断面寸法は構造解析ソフト側で設定してください。
Q: 壁や床の厚さがない
A: 構造モデルでは床は天端面、壁は中心面を出力します。厚さは解析ソフト側で設定してください。
Q: Karamba3Dに接続できない
A: Line出力を Karamba3DのLine-to-Beamコンポーネントに接続してください。断面定義は別途設定が必要です。 RhinoにSyncするジオメトリには断面名称などの情報を付与させています。
更新履歴
v5.11.0
- 基礎・杭の表示専用シンボルを追加(基礎4種+杭。茶系の外形表示 — 拘束・バネ等の解析的意味は持たせない)。出力ピン
FoundationSymbols/PileSymbolsを末尾に追加(既存ピンの並びは不変で、保存済み .gh の結線に影響しない) - 線荷重シンボルに点荷重と整合する V 字矢頭を追加。Range 不正時は無警告スキップせず警告を表示するように
v5.10.0
- 床面部材(小梁・孫梁・スラブ)の解析ジオメトリが交点移動(
Grid_Nodes)に追随。移動区画は実 4 隅で生成され、小梁解析線の端点は移動後の大梁解析線上に載る(節点整合。未移動の区画は従来と完全同一) - 片持ちスラブは基準辺の実座標のみ追随(辺直交。3D モデルのマイター形状は解析補助形状には適用しない)
v5.9.0
- 解析節点が交点移動(
Grid_Nodes)に自動追随(柱・間柱・梁・壁・ブレース・片持ち梁の位置解決がGetIntersection経由で移動交点を反映) - 部材の
Offset_X/Yは従来どおり解析では無視 — 「節点を動かす移動はGrid_Nodes、節点を動かさない部材芯ずれはOffset_X/Y」の使い分けを明確化 - 要素ハッシュに交点オフセットを含め、座標のみの変更でも再生成されるように
v5.7.0
Is_Void = trueの部材は解析モデル生成をスキップ(欠き取り表現)- 間柱の基点座標に単位変換係数が適用されない不具合を修正
v5.5.0
| 反映項目 | 影響 |
|---|---|
Restraint_Code (柱・間柱の節点拘束、v5.5.0 #136) | STB / Speckle Analytical 出力時に節点拘束として送信 |
End_Release_Start_Code / End_Release_End_Code (v5.5.0 #136) | 梁端の部材端解放を STB / Speckle Analytical へ反映 |
| 3 系統拘束分離 (v5.5.0 #142) | 節点拘束 / 基端解放 / 上端解放 を独立指定可能。default は legacy Joint_* フィールドにフォールバック |
Justification | 解析モデル (中心線) には影響なし。物理モデルとのオフセット差として認識 |
Building_Metadata.Design_Phase | SchematicDesign / AnalysisIteration では Analytical のみ出力推奨 |
- 解析モデルは
Comp_E07 STB Export(国内ソフト向け) /Comp_E06 Speckle Export(海外ソフト向け) で送信 - STB は 'Fixed/Pin/Roller' (節点拘束) と 'Rigid/Pin/Free' (部材端解放) を別フィールドで保持 — MBP の用語と一致